ホームレスのおっちゃん達と酒を飲んで…

written by 増村 義典 on 2009.07.22 at 02:25 AM
昔の先輩に呼び出しを喰らう。
東京のど真ん中のとある街に向かう。
元々働いてた俺のルーツとも言える街。
携帯からもれるモノラルな声に誘導されたとこは路地裏。
人影すらないその路地裏には、
当時この界隈で有名だったホームレス、『モーゼ』がいた。
秋田から出てきたばっかの当時の俺は夏は裸、冬はボロキレのモーゼのSensationalな出で立ちにかなりShockを受けた。
そんなそんなモーゼが
そこにいた。
昔から俺の先輩は頭の中がロックで、
見境もなく、話したい奴がいたらとことん話しにいく。
相手が、芸能人だろうと、子供であろうと、ヤンキーであろうと、警察であろうと
そう。ホームレスであろうと。
話すべき、話したい奴にはとことん話しに行く。
そんな姿に社会は賛否両論のカードを並べるけれど
そんな先輩がそんな状況に俺を呼ぶわけだから
もちろん俺も同じイズムを共有してる。
俺は間違いないなく、彼に対してRESPECTのカードを抜いてそこに座った。
美容師3人
対
ホームレス3人
内容の濃い合コンね。
BEERと鬼ごろしを流しこんで色々話した。
そして思った。
俺は小せぇなぁ。
人生で苦しい事やらなんやら、色々めんどくせぇ事が沢山あるけど、
大した事ねぇ悩みで大した大袈裟に悩んで盛り上がってる日々の自分に
小させぇなぁ
って思った。
それぞれ皆、ぶっ飛んでる色々な理由でホームレスになってたわけだけど、
ほんとにんな事あるんだ…
ってぐらい、ヘビーなパンチくらって今に至ってた。
そんな状況で形はどうあれ生きてく事をチョイスしてんだから、
ほんとのロックはおっちゃん達の心の中なのかもしれない。
金がモノを言う時代の中で
金が流れてこないポジションを抜け出すチャンスを中々あたえてくれない世の中を
おっちゃんは笑い飛ばしてた。
『しかたねー!』
って。
『ミサイルが落ちてこなきゃ生きてられんだからいんだよ!』
って。
とらえ方は人それぞれだけど
俺は鳥肌が立つぐらい心が高ぶった。
先輩が言ってた。
『俺らがミサイルから守ってやるから』
まだまだ時代は強く生きてる。
最後にモーゼに聞いてみた。
『何が一番大事?』
モーゼがあっさり言った。
『自分…だな。うん。』
間違いないね。
まったくもってその通りだよ。
あの夜のあの場所は、いくら高い授業料を払っても受講できない課外授業だった。
自分を大切にできない奴に
他人を大切にできやしない。
モーゼに教わった
大切な事。
サンキュ。モーゼ。
ますむら


